「む…無理です、そんな………入るわけ、ない………!!」

後腔に感じた質量に、竜崎が必死に首を振った。

仰向けになった白い腹の向こうに見えるのは、炭酸飲料の瓶程の太さの触手。

さすがのLも泣きそうな顔になっている。

大丈夫だよ、この前ニュースで麻薬の運び屋がコーラの瓶に薬を詰めてそれを直腸に押し込んで 飛行機に乗ろうとしていたってさ。まあ、よほど普段から拡張していないと無理だろうってコメント されていたけれど。

僕の位置から竜崎の菊座は丸見えだ。あんな小さな蕾に死神はどうやって侵入する気なのか、さすがに 不可能な気がした。下手に壊されても困る。

「う… やァ………ッだ………………!や、やめろ!嫌だ、あ、ああ、嫌−−−−……!!!」

太い触手が侵入は困難と判断すると、周囲の極細の触手たちがざわざわと後腔に侵入し始めた。 入り口に先端を鉤状に引っ掛け左右に引っ張り合い、蕾の皺が開かれていく。
内部に侵入したものは内側からほぐそうと前立腺にへばり付き、ぐにぐにと刺激を始めた様だった。 竜崎が再び乱れ始める。

「あああ!!そ、そこっ……やめっ………」

目尻を桃色にして、何がやめてだ。

だけど、嫌だと言いながら感じるお前は、たまらなく卑猥だ。

僕は自らの性器をゆっくりと擦りだした。

もう、中も丸見えだ。

触手に中と外から拡げられ、ぱっくりと口を開けた肉門の内部は綺麗なピンク色で、 触手から吐き出された緑の粘液がところどころ光っている。

お前の中に入るのが僕じゃなくて残念だけど。

この僕の手淫の材料として、せいぜいよがり狂うがいい。


準備は整ったのだろう、細めの触手達に内部を開かせたまま、太い触手が拡がった竜崎の菊門へみちみちと侵入した。

「−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

竜崎は声も出ない。

触手は柔らかく、身をくねらせながら奥へ奥へと体を進めた。ずるりと動く度に竜崎の喉が上擦る。
時間をかけてできるだけ身を内部へ侵入させようとしているが、元々大人の男の背丈ほどの長さのある触手が 全身を埋められるはずもなく、中途半端な侵入に触手は焦燥を抱いている様だった。

「!?」

残りの触手が竜崎の体を持ち上げて、胴を支えると逆さ吊りの体勢にする。
そして、太い触手は上から深深と竜崎を貫いた。

「ぎゃあぁぁぁあああぁああっっっ!!!!!」

獣の様な悲鳴。

深すぎる部分を突くあまりの苦痛に竜崎の大きな瞳から生理的な涙が溢れ出した。

ああ。いいよ。その顔。股間にクる。



痛みに竜崎が内臓を締め上げたのだろう、触手は竜崎の快感の解放を試みた。この太さなら 少々ゆるんでいる方が丁度いいのだろう。またも尿道へ極細の触手が入り込む。

「ヒッ、!!!!」

痛みに背筋を反らせ、肋骨を惨めに浮かせる竜崎の事など触手は気にしない。
激しく尿道内部を犯し始め、 その上からまた磯巾着状に割れたものが竜崎の充血した性器を包み、ぬらぬらと巾着運動を開始した。

「う−−−−−−−−−−−   ヒィ、ひぁっ………!!」

おそらく直腸からの前立腺の刺激も行われているのだろう。内部の細い触手達が一斉に快楽に弱い粘膜を撫で上げ、 太いものがそこをぐすぐすと擦っているのだろう。
ほら、唇をそんなに涎で濡らして、快感が痛みを上回り始めたんじゃないか?

突き出された竜崎の舌がひくひくと痙攣する。またイったかな?
肉の薄い腹が触手の形を浮かび上がらせ、動きに合わせてぼこぼことうねる。


「あ。」

壊れたおしゃべり人形のテープの様な単調な響きで竜崎が呟いた。



すべての触手が電気仕掛けのいやらしいおもちゃの様に同時に振動を始める。

触手の方もクライマックスというわけか。

「ア。ア。あ。あ。あ。あ。あ。ああああああああああああああああああ。あああああ。あ  あ   あ 」


壊れたかな?

全性感帯を苛め抜かれ、感電した様にびりびりと体を震えさせ続ける竜崎は、無意味に母音を漏らしていた。


こんな強烈な刺激を与える事は人間には不可能だ。


可哀そうに、一度こんな快感を知ったら飢えて飢えて求めまくる淫乱になっちゃうだろうね。


感じすぎて気がふれる事はあるんだろうか。でも、そういうのもお前には似合うね。




もう竜崎は自らの意志で動こうとする事はなく、ただ触手の動きにつられて体を揺らめかせていた。

見開いた瞳からはとめどもなく涙が溢れている。

もはや理性も意識もどこかへ飛び去ってしまったようだった。

僕はおもむろに椅子から立ち上がると、
ベッドの上で逆さ吊りになる竜崎に歩み寄り、その口内へ射精した。


意識のない竜崎の唇から僕の精液がどろりと零れる。

ああ。

その顔だけでもう一回抜けそうだ。

触手が振動を増した。そして、半透明の薄緑色をした粘液を竜崎の皮膚へ、体内へ吐き散らした。



にゅる、にゅる、と竜崎の体から一本ずつ触手がほどけていく。
ぼとりと、細い足がシーツに落ちる。

「…竜崎………?」

竜崎は答えない。

直腸を犯していた触手がぬるりと抜かれると、ぱっくりと開いた肉穴からゴボゴボと緑の粘液が溢れ出した。

「……よ……………」

「え?」

掠れた小さな声で竜崎が言った。



    ” ________________神よ________________ ”



神、か。

おかしいね竜崎。普段は正義しか信じないお前が神に祈るなんて。

わかっているよ。神というのは、こういう時の為に存在するのだ。

幸福に心が震える時。絶望が自身を襲う時。

都合のいい「何か」に祈りを捧げたくなる、その瞬間の為に、神は居る。

神よ。

僕は心の中で呟いた。無論竜崎を犯していた死神へ向けて。

僕は幸福だ。感謝する。殺したい程愛おしいこの男を、こんなにも醜く淫らな世界へ貶めてくれて。


「…友達の粗相はお前が掃除しろよ」

僕はリュークにつぶやいた。
竜崎が意識を取り戻したら、ひどい幻覚を見ていたようだけどと嘯いてやろう。
その前ににゅるにゅるの体を洗ってやらないとね。
洗ってる最中に目を覚ましたら−−−−お前の精液でどろどろだったからとでも言ってやろうか。その時 どんな顔をするだろうね。

そして、開かれた体は、さほど時間もかからず確実にまた求めたくなるだろう。

意志に反しても体が求めて求めて、気高いプライドを自分で踏み潰して泣いて施しを請うがいい。

その時の、お前の神は、僕だ。

なんでもしてあげるよ。ああ、どんな事でも。


僕は小刻みに未だ痙攣する竜崎の軽い体をシーツにくるんで抱きかかえると、バスルームに向かった。そして都合の よい何かへ向けて心から祈った。


  神よ、こいつにめぐり合わせてくれたすべての偶然に感謝します。


代名詞以上の意味も重さもない神への、いずれ神となる僕の最初で最後の祈り。

「さあ、行こう竜崎−−−楽園へ」

意識のない竜崎に囁くと、僕はバスルームの扉を閉めた。


end


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恐れ多くも無理にお願いしてoh!no-!!のヨーコ★さんから触手絵をいただいて
まいりましたー!!いつものようにサイトを覗いたら、素晴らしい触手Lが!
触手小説をお読みになったら触手絵をお描きになりたくなったですと…!
Oさんに捧ぐと書いてあったので決意して展示をお願いして
みました。本当にありがとうございます!!
(Oさん違いでなくてよかった〜…;)
あくまでもヨーコ★さんの触手Lであり、さし絵をいただいたとかそういう事では
ありません。(当たり前だ!)


垂涎もののヨーコ★さんの触手Lはこちら→