釦も留まらず脱ぎかけの様な状態で少女の制服を着た私を夜神月は満足気に眺めた。 「はは。実に似合わないね」 「そんな事はわかりきっていたでしょう」 中学生の少女の紺のベストとシャツは、痩躯とはいえ大人の骨格の私に入るはずもなく、釦は腹の あたりから下へ2つ程留まっているだけだった。スカートのファスナーはかろうじて閉じ、 自分の貧相な体を思い知らされる。 まるで道化芝居の出演者だ。笑いは誘うが、性的に煽るものなどこの格好にはまるでないはずだ。だが、 夜神は私の全身を舐める様に見つめまわすと、形の良い唇をちろりと舌でなぞった。 「いいね。脱がされてレイプされる前みたいで、猛烈にそそるよ」 「そんな感想を抱く変態はあなただけですよ……」 心底呆れた声で私は呟いた。夜神は薄く笑うと紺色のプリーツスカートの中に指を忍ばせる。 「………っ…………」 太腿の内側を撫でられ、体が強張る。 「ね、トランクスじゃ雰囲気でないな。下着も変えようか?」 邪気のない柔らかな物言いなだけに発言の内容が信じられない。 「あなたの、妹さんの下着ですか…?」 「もちろん。流河を女の子にするって言っただろう?ほら、脱いで」 私は何故こんな男の言葉に従っているのだろう。 小さな下着を着け、立ってスカートを捲っていろと言われた。 お断りだ、と思ったが、いくら私が抗ってもこの男は命令を覆しはしないだろう。ならばさっさと求める 行為をしてやる方が面倒じゃない。そう考え私は自ら紺のプリーツをゆっくり持ち上げていった。 だが、パソコンに流れる公衆便所の時も、電車の中でもそうだった様に、私はまたも自分の体に裏切られる 事になる。 「…ああ…すっかり下着にこんな染みを作って、お前の睾丸が透けて丸見えだよ。いやらしいね流河……」 夜神は小花柄の小さな下着を身に着けた私の下腹部を好色な瞳で見つめた。 下着の上から中から嬲られた性器は大きく首を擡げ、その小さな布には収まりきれずにすっかり身を突き出している。 先端からはカウパーがとめどなく滴り、陰茎を伝って下着に垂れて染みを拡げていた。 「こ…んな、ふっ…風にしたのはあなたでしょう、…っ…」 夜神の細い指が下着の上から睾丸を揉む。膝が震える。 「ガクガクするなよ。ちゃんと立ってろって言っただろう?」 「あっあぁっ……!!」 その整った爪が亀頭の周囲を軽く引っ掻く。痛痒い様な甘めかしい感触に、自分の性器の質量が増すのがわかる。 「ふふ、またここから涎が垂れてきた。どうしてくれるんだよ粧裕の下着。もうぐちゃぐちゃだよ?」 「だ、から、あなたが触る…から…っも、やめっ…」 「ほら、腕が下がってきた。ちゃんとスカート捲ってろよ」 夜神が私の臀部に手を回した。下着の隙間から後腔の周囲に指を這わせる。 「はあ!!」 敏感な部分を刺激されて思わず声があがった。下げかかった腕を持ち上げ、プリーツをつまむ指に力を込めて捲り上げる。 少女の下着を身につけ、いやらしく勃起させた醜悪な下半身が露になる。 「恥ずかしい?流河。顔、真っ赤だよ」 楽しそうに夜神が言った。そうなのだ。この行為の時はいつもそうだ。私が計算で行動した事は本能に裏切られる。 少女の制服に下着という変態行為に、前後からの性的刺激。理性では嫌だと思っていても、快楽を司る脳の組織が 性的興奮を訴えていた。 スカートを捲る事が恥ずかしいのではない。 それによって確かに興奮を感じている自分が恥ずかしい。 夜神の指が腸内へ侵入を始めた。腸壁のしこった一点を見つけると、そこを小刻みに指の腹で突く。 ああ。 そこだ。 そこが、いい。 「や……やめ、てくださっ……そ、そこ、嫌で……っ」 熔ける。熔けてしまう。私が。保てない。 「そう…?ここは嫌だなんて言ってないよ?こんなにきゅうっと閉めて、僕の指がほしいとぐいぐい飲み込んで くるじゃないか」 「うるさいっ……あ、だ、駄目です……!!」 指が増える。一本、二本三本。内部は夜神の指で埋められ、動けない。私は自身のプライドを保つ為にも 床に崩れ落ちたい衝動を堪え、震える膝を腹の中で叱咤し地面につけた足の裏に力を入れた。 「流河はここを苛められるの大好きなんだよね…ほら」 「ああ!!」 「ほら。」 「うっ………夜神、くん………!!」 「ほら?」 「嫌…だあぁ………!!」 前立腺を三本の指で激しく打たれ、甘い射精感が何度も背筋を這い上がった。小花模様の下着の上から 夜神が睾丸に舌を這わせる。私の膝はもう限界だった。快楽に震える体はもう自分では支えられない。 私は夜神の肩に片手をついた。 「こら…スカート捲くってろって言っただろ。ちゃんと手あげて」 「もっ……無理、です…!!夜神くん、立てない……!」 理性などどこへ行ったのか。私は唇から涎を流しながら必死でかぶりを振っていた。 後ろへの刺激は止む事がない。鈴口からは透明なカウパーがだらだらと垂れ続けている。それを夜神の 柔らかい舌が舐めとった。 おかしくなる。おかしくなる。 「ねえ流河、夜神くんっていうのも同級生女子っぽくていいけど、お兄ちゃんって言ってみてよ」 夜神がいたづらっぽく私に言った。 「は………!?」 「ねえ、言ってみてよ”お兄ちゃん”てさ。僕も…じゃあ、エルって呼ぶから」 この男は−−−−−−−。 また、蟻を潰す笑顔を満面に湛えて。お前という人間が、よくわかった夜神月。 行為が終わった後、ゆっくり聞かせてやる。 思考は中断された。夜神が私が着けた小さな下着を引きずり下ろしたのだ。 そしてベッドに押し倒される。 「ねえエル、欲しい?僕のこれが欲しいだろう?」 甘く、だが鋭く夜神が問う。自分の性器を私の目の前に突きつけて。 「…欲しく、ないです……」 甘い刺激に身を委ねていた肉孔から指を抜かれ、半端に高まった体を震わせながら私は答えた。 「素直じゃないなエルは…そんなんじゃ彼氏できないぞ?ほら、欲しいだろう?」 「んんうっ!!」 解された孔に夜神のものが侵入する。瞬間鈍い痛みが腰を襲うが、またあの甘い箇所を擦られる。 「あ、ああぁ−−−−−−−−−……」 「気持ちいいだろう?エル…いやらしい奴だな、お尻にお兄ちゃんのものを入れて感じて……」 「や、夜神く…抜いてくださっ……!!」 「お兄ちゃんだって言ってんのに。ね?言ってみてよ」 「あっ…あっ…!!」 内臓を擦る夜神の性器が、前立腺からはずれ入り口をわずかに出入りしはじめた。 あそこを、擦ってほしいのに。あの部分を擦られると、たまらなく気持ちがいいのに。 「そんなに腰をくねらせて…僕が欲しくてたまらないんだろう?エル。言えよ。お兄ちゃん、だ。簡単だろ?ほら!!」 一瞬あの感じる粘膜を突かれ、歓喜に ひい、と喉が鳴った。だがすぐにポイントをずらされる。 理性など、もうどこにも残っていなかった。 「ああぁーーーーお兄ちゃん……お兄ちゃんーーーーーーっ……」 体内で夜神の性器がぐっと質量を増した。 「そうだ、エル……欲しいって言ってごらん…いくらでもあげるよ、気持ちよくしてあげる…」 「お兄ちゃんっ……欲しい…っです……ああ、も、もっとそこ……」 夜神が腰を大きく動かした。欲しかった部分に刺激を感じる。 「そこ、…何…?言って。前も弄ってあげるから…」 「そこ、もっと………… −−−−擦って、擦ってくださ…い………あ、あぁぁあー!!あぁ!!あぁ!!」 賢い夜神月。私が最も気持ちいい部分を的確に狙う。そして指は亀頭を摺り、カウパーを陰茎に拡げのばしながら ちゅぷちゅぷと聞こえよがしな音をたて、全体を擦り上げた。 もう何もわからない。どうでもいい。 理性など、どうでもいい。 ここに来る前、精神さえ侵されなければ、体などどうでもいいと言い聞かせていた。 だが精神は簡単にこの快楽に弱い体に裏切られる。 気持ちがいい。もっと欲しい。もっともっと。頭の中はいやらしい欲望でいっぱいになる。 行為の最中は、それしか考えられない。精神は悦楽に蝕まれ、私という存在はただの性に悦ぶ肉となる。 自分自身の体に負け、快感に埋め尽くされていく精神は何かを叫んでいたが、今の自分には何も聴こえなかった。 「お兄ちゃん……ああぁ、お兄ちゃん………………」 「淫乱だねエルは……何度もイッて制服を汚しちゃってさ…熔けきった顔をして、すごくいやらしいよ……はは………」 支配欲を満たした夜神が私の上で笑う。 そして直腸内へ夜神の熱い粘液が放出されたのを感じた。 「L」としての私が窓辺に立ち、少女の服を着て内臓を肉棒でかき回されて悦ぶ自分を、軽蔑を込めた瞳で見ている気がした。 → |