「ぅヴっ……ヴッヴッヴッヴッーーーーーーーーヴーーーーーーーーー!!ヴーーーーーー!!!」

くぐもった悲鳴が狭い個室に響く。口内にハンカチを押し込まれ、なんとか僕からのがれようと流河が 肩でずりあがろうとし、奴の頭がガツガツと壁に当たる。僕は肩をつかまえ、僕の体に引き寄せた。

「−−−−−−−−−−っ−−−−−−−!!!!!」

声にならない悲鳴。僕は指で広げてやる事もせず、流河の鈴口からしたたる白濁を自身に塗りつける と、狭い流河の体内に自分のそれを無理やり沈めていた。
入り口は想像以上に狭く、侵入は僕にも苦しかったが、首のところが潜り込んだのを確認すると、あと は一気に貫いた。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーー!!うっぐっ………」
声を出さないと思っていた流河がひどい悲鳴を上げたので、慌ててハンカチをつめこんだ。
流河の目は焦点が定まらず、まばたきもしなかった。

「痛い?ごめんね、僕男同士なんてやり方知らないから。もっとほぐさなきゃいけなかったのかな」
「うっ…うっう…ぁあ…」
暴れた時に靴は脱げ、裸足の流河の足の指がひくひくとわななく。きゅう、と指を丸めて痛みに耐え ている。しらじらしくうそぶく僕を睨む事もできず、身構えていた以上の痛みに全身を支配されている様だった。
声を殺す事なんてできなかったのだろう。痛みに貫かれた本能が、流河の意思に反して悲鳴をしぼり 出させていた。

「っ…キツ…!キツすぎるよお前。力抜けよ。それとも痛くしてほしいの?」

返事などできるわけがない流河に話しかける。そして肉を堪能しようと、ゆっくり腰を更に奥に押し進 めた。狭い。だがねっとりした肉壁は僕を排出しようと淫らにひくひく蠢いた。

いい。

気持ちいい!

ずるりと途中まで僕のものを引き出し、また挿入する。みちみちと淫肉が僕にまとわりつく。狭すぎる そこは、1ミリの隙間もなく、僕自身を流河の意思とは関係なくねっとりと愛撫してくれた。

「う…う…う…   う…ーーーーうぁあっあっーーーーー」

口内で悲鳴がくぐもる。僕と繋がった、性器にされている流河の小さな肉穴は無理な挿入にひきつれ、 血がしたたる。その血は僕の動きにあわせて滲みだし、白い尻を紅に飾った。

眩暈がする。綺麗だよ。

陶器の様な白い肌に、紅色の模様。お前は赤が似合う。

「いいよ、流河、お前のここ、最高だよ… なんなんだよこれ… すごく、いい…」

僕は顔を流河の耳元に寄せ、囁いた。びくりと流河がふるえる。
接触に慣れていない体と精神。言葉でも感じるんだろうか。

「いやらしいね、流河…お前…お尻に男のあれをずっぽり飲み込んでさ、痛いなんて嘘だろ?だって、 ここまた勃ってきたよ。」

僕の言葉に反応して、股間のそこはまた反応を示してきていた。

「触ってほしい?僕の手がほしい? …ほしいんだろ。指をつかってしごいて、一番いいとこをくりくり こねってほしいだろう?…L。」

一言一言に、ふる、ふる、とそこは固さを増した。はは、なんて想像力だよ。お前の頭の中で僕の指が お前の性器をいじっているんだね。そして、最後の『L』という言葉に、そこはぐぐっと大きく反応した。
少しずつお前の弱いところがわかる。面白いよ。結果的に悪戯は意味のある行為にかわった。

僕は満足気に腰を動かした。触ってほしいといじらしく震えるかわいい性器はほったらかしにして。

「!!うぅ!うぅ!うぅーーーーっーーー!」
痛みに耐え切れず、ぶわりと流河の目から涙があふれだした。可哀想に、プライドの高いお前は、泣きた くなんてないだろう。でも初めて受ける痛みに、脳は涙腺をゆるませる指令を出す。流河の泣き顔は子供み たいに幼く感じられ、守ってやりたい様な気分にも更に虐めてやりたい様な気分にもなった。魔性だね。
お前、娼婦になれよ。意外と売れるよ。どっち方面の客もみこめるよ。

「うっ…ふぁ…」
苦しいばかりの流河の声に甘いものがまじる。

「なに?」
青ざめ、涙でぐしょぐしょになった頬が、ほわりと薄紅に色づいた。

「もしかして、いいとこに当たってる…?ここ、いいの?」
僕の先端が当たっている部分の肉壁を、腰をわずかに前後し、こすってやる。
「ふ、ふぅぅ!!」
熱い息を吐きながら、汗でじっとりした黒髪を左右に振った。違う、という意味か、どうにもならない快感 に思わず振ってしまったのかはわからなかった。わかるのは、流河が乱れ始めた、という事だ。

10分で終わらせろ、なんて言った事を後悔するがいい。

なめた態度をとった事を悔やめばいい。抵抗していれば、僕も指で慣らしてやるくらいの事はしてやったの に。ここまで意地の悪い気分にはならなかったかもしれないのに。

強烈な快楽の刺激なのか、痛みなのか、全身が小刻みにふるえている。おそらく両方。
流河の腸内の感じるところを体の震えと同じように小刻みにこすると、内部はうねり、肉穴はひくついた。
もっと、もっとと僕を飲み込もうとする。僕は時計を見て、体の動きを止めた。

え、と言いたげに流河が僕を見る。

「10分たった。お前の言うとおり終わりにしようか」
「……!」

まだ足りない。あと少しでイケそうなんだろう。さっきまであんなに痛がっていたくせに、この変わり様。
刺す様な視線が僕を責める。ここまでしておいて。ひどい。ひどい人だ。そんな叫びが伝わってくる。

「またこんなに涎たらしちゃって、流河のここ。お尻の中もさ、感じてるんだろ?欲しいんだろ?…僕のが。 言えよ。夜神くんのが欲しいって。そうしたら続けてやるよ」

僕は流河の口をふさぐ布をとりはらった。涎でぐちょぐちょになったそれは、つう、と糸をひき、流河の 唇とつながっていた。3流のAVみたいなその光景は僕を更に熱くさせた。

「言えよ…夜神くんので、私のいやらしい肉穴をこすってくださいって。お願いしますって。言えよ流河。
イカせてくださいって、泣いて僕に許しを請え!!」

はあ、はあと息を荒げ、ゆっくりと瞬きをして、ぼんやりと流河は僕を見た。そして、世界から目をそらす かの様に瞼を閉じた。

「…ってください…」

驚いた。言うわけがないと思った。またこいつの合理的な計算だろうか。だが目の縁を紅色に染め、固く瞼 を閉じて小さく開いた唇から紡がれる言葉は弱弱しく、あまりに儚かった。

「何。きこえない」

きっと僕を流河は睨んだ。いいね、その顔。ぞくぞくする。

「こすってください…」
そしてまた瞼を閉じ、やっと聞こえる程度の声でつぶやいた。

「それから。」
「………夜神くんの、 で…私の………… …いやらしい、肉穴、を…」
声が震える。今、僕はこいつの心を蹂躙しているのだ。逞しい想像力は、一言一言紡ぐ度にその言葉の意味を 行為に置き換えているだろう。こいつの意思とは関係なく、気の毒に賢い頭のせいで。

「お願い…します、       い、イカせて、      くださ…ぃ……」

最後のほうはよく聞こえなかった。だが許してやる。プライドを踏みにじられてここまで言えた事を褒めてやる。
それほどまでに、経験の浅い敏感な体に受ける快感は暴力だったのだろう。

「いい子だね。」
「ああっ…ぐ!!」
僕は流河の唇を、自分の唇で塞いだ。薄いけど柔らかい唇の粘膜が僕の唇にからみつく。
「噛み付いたりするなよ。そんな事したらどうなるか、賢い流河だ、わかるだろう」

「ん、ん!ん! んんんん!!うぅん!」

舌を差し入れ、口内と体内を蹂躙する。唾液を流し込み、流河がむせる。舌と舌をからみあわせる。ねっとりと 柔らかく、細長い舌を吸う。流河はキスもした事がないのか、呼吸困難に陥り目をむいた。腸内は僕のものを がっちり食いこみ、うねうねと蠕動する。いい所を責めると、更にそれは動きを増し、僕に甘い眩暈を起こさせ た。流河の血と僕に塗った白濁で、動く度にずちゅり、ずちゅり、と淫靡な音が響く。ずちゃ、ずちゅり、ちゅ、 と淫肉と音を楽しんでいると、口内の流河の舌が痙攣し、触れずにいた性器からまた半透明の粘液を吐き出し、 その時の肉の収縮の快感に僕もこいつの中にすべてを吐き出し…
流河は失神した。





「目が覚めた?」
拘束されていた痕が赤い痣になった両腕を投げ出し、下半身を露出させたまま、便器に座って失神していた流河がうめく。 薄目をあけて、身を起こそうとし、
「うあっ…!!!」と声をあげて激痛に体を縮めた。

「素敵だったよ流河。お前も楽しんだだろう?」
「何がですか… あなたは最低です、夜神月」
かすれた声で言う流河を僕は見下ろした。

「そんな事言っていのかな」
「…?」
「こんなかわいいお前、今限りなんてもったいないからね。記録しといたよ」

すっと流河から表情が消える。
こんな状況でなければ目を背けたくなるほど冷たい視線を僕に浴びせる。

そう。僕は自分の鞄にビデオカメラを細工しておいたのだ。

「電車の中から、こんな汚らしいトイレで乱れるお前、最後までね。今度うちに遊びにおいでよ。そして一緒に 鑑賞会をしよう。」
流河が軽蔑をこめた瞳で僕を上目遣いに見る。
「夜神くんが、こんな悪趣味だとは知りませんでしたよ…」

僕も知らなかったよ。気づかせたのはお前。いや、こんな気持ちになるのはお前だけだ。
だからお前が悪いんだよ。

こんな目に会うのも、自分のせいなんだよ、流河。

だらりと足を投げ出したまま暗い瞳で流河は僕を見ていた。
あられもなく足をひらき、薬でもやっている様な隈に囲まれた目をうつろに開いた様子は、
まるで場末の男娼だ。
闇の様な色の瞳の意味は絶望か怒りか。ただ流河は僕を見つめていた。
それを僕は、次回の約束と解釈した。



今度はもう少し優しくしてあげる。

お前の甘い声をもっと聞いてみたいしね。


神の裁きの休息に手に入れた、お前は最高のおもちゃだ。

いやらしい肉穴をひくつかせる、僕のかわいい玩具。


僕は身支度を整え、ぼんやりと座ったままの流河を残し、扉を閉めた。



end

しまったかわいい乳首を弄くるのをわすれたよ!!
ああ、壁向いちゃったから見えなかったとかね…
組み敷いてからは入れんのに必死だったとかね…
今度リベンジ。





なんでしょね…電車ものって何故か昔から好きなんですよね…。
その割にあまり見かけないので書いてみました。